よくあるご質問
よくあるご質問 -微生物検査-
- 微生物検査とは何を調べる検査ですか?
食品中の細菌、カビ、酵母などの微生物の有無や数を調べ、安全性や品質を評価する検査です。
- 検査項目『真菌』の対象は何ですか?
カビ数と酵母数になります。
- 検査項目『腸管出血性大腸菌』で検出可能な型は何ですか?
O26、O103、O111、O121、O145、O157です。
- 一般生菌数などの実数値報告は可能ですか?
定量検査の項目であれば可能です。ご依頼前に営業担当までご相談ください。
- 検体はどのくらいの量が必要ですか?
一般的には100g以上が目安です。量が少ない場合でも、項目によっては対応できる場合がありますのでお問い合わせください。
- 検体発送時の温度管理はどうすればよいですか?
常温・冷蔵品は冷蔵便、冷凍品は冷凍便での発送をお願いします。
- 固形食品はどのように検査しますか?
一定量を希釈し、均一化(ブレンダー処理など)して検体を作成します。
- ふき取り検査用の資材は準備が必要ですか?
スタンプや綿棒は弊社からお送りします。ご用意いただいた資材でも検査可能です。
- 浴槽水のレジオネラ検査を依頼する場合、容器は何を使えば良いですか?
指定の容器をお送りいたします。お気軽にお問い合わせください。
- カビのようなものが見られる場合、カビ数の検査は可能ですか?
カビ数の検査はカビが生えていない検体に対して行います。見た目のカビがカビかどうかは異物検査をご依頼ください。
- 食品中の菌数はどのように表記されますか?
「CFU/g(Colony Forming Unit per gram)」で表します。
- 賞味期限の設定に微生物検査は関係しますか?
はい。保存試験中の微生物の変化を確認し、賞味期限設定に活用されます。
- カビや酵母は検査すべきですか?
発酵食品以外では、カビや酵母は腐敗や品質低下の指標として検査されます。
- 大腸菌群と大腸菌の違いは何ですか?
大腸菌群は乳糖を分解する細菌のグループで、大腸菌はその中の一種になります。大腸菌群は環境由来の菌も含みますが、大腸菌は主に糞便由来で、より直接的な衛生指標菌です。
- 食中毒菌が危険な理由は何ですか?
人体内で増殖したり、毒素を産生して健康被害(食中毒)を引き起こすためです。
- 同じ製品でも菌数にばらつきが出るのはなぜですか?
原材料、製造条件、設備の洗浄状況、温度・湿度などの違いが影響します。
- 微生物検査はHACCPとどのように関係していますか?
微生物検査はHACCPにおけるモニタリングや検証手段の一つとして活用されます。
- 食品表示に微生物検査結果を記載する義務はありますか?
義務はありませんが、製品の信頼性を示すため自主的に表示する場合もあります。
- 輸出用食品では別の基準が必要ですか?
はい。輸出先国(米国FDA、EU規格など)の規制に従う必要があります。
- 冷凍食品の微生物検査は可能ですか?
はい。解凍後に検査を行います。
- 調理済み食品も検査できますか?
はい。惣菜や弁当なども検査対象です。
- 真空パック食品は微生物的に安全ですか?
好気性菌の増殖は抑えられますが、嫌気性菌(ボツリヌス菌など)には注意が必要です。細菌検査や無菌検査をご依頼ください。
よくあるご質問 -期間限定サポート-
- 保存検査とは何ですか?
保存期間中に食品の品質や微生物数がどのように変化するかを確認する検査です。賞味期限を設定する際の科学的根拠になります。
- 初発(0時間目)の検査は本当に必要ですか?
非常に重要です。製造直後の状態を把握することで、保存中の変化と比較できます。省略すると正確な評価ができなくなり、菌の増加が初期汚染なのか保存劣化なのか判断できなくなります。
- 法的に保存検査は必要ですか?
法的義務はありませんが、科学的根拠として推奨されており、トラブル時のリスク回避にもつながります。
- 保存検査と賞味期限延長との関係は?
現行の期限より長い期間で保存検査を行い、品質劣化や菌の増加が確認されなければ、延長の根拠とすることができます。
- どんな食品でも検査できますか?
基本的にすべての食品に対応可能です。ただし、発酵食品(チーズ・漬物など)は別途検査項目の調整が必要な場合があるため、事前にご相談ください。
- 小ロットや試作品でも依頼できますか?
はい。1品目・1検体から対応可能です。
- 原料や中間製品も検査できますか?
可能です。製造工程ごとの検体に対応しています。
- パック詰め前と後の両方を検査することは可能ですか?
はい、可能です。工程ごとに検査することで、どこで菌が混入したかの特定にも役立ちます。
- 類似製品をもとに保存条件や検査項目の提案はしてもらえますか?
はい。食品カテゴリや過去の実績に基づき、最適な保存条件・検査項目をご提案します。
- 保存検査はどのように行いますか?
ご指定の保存温度・時間でサンプルを保管し、各ポイントで検査を実施します。
- 複数の保存条件(冷蔵と常温など)での検査は可能ですか?
はい、可能です。複数温度帯にわたる試験も実施できます。
- 夏用・冬用で保存温度を分ける必要はありますか?
商品特性や販売時期によって、保存温度を分けることをおすすめする場合があります。
夏場と冬場では劣化の進行度が異なるため、販売時期に応じて保存温度を変更(例 夏季:35℃、冬季:25℃など)し、保存試験を行うことで、より実態に即した期限設定が可能になります。
- 開封後の状態で保存検査はできますか?
はい。「開封後保存」の旨を依頼書に明記していただければ対応可能です。
- 検査スケジュールを設定し途中で中止することはできますか?
はい、可能です。例えば「7日ごとに検査し、菌数が10万CFU/gを超えたら中止」など、あらかじめ基準を設定することで段階検査が可能です。ただし、すでに保存期間が経過し、検査工程に入っている時点でのキャンセルはできません。事前に中止判断基準と連絡タイミングを設定しておくことで、効率的に進行可能です。
- 検査ポイントごとに別のサンプルを用意する必要がありますか?
可能であれば、ポイントごとに1検体ずつご用意ください。難しい場合は受領時に小分けし、保管いたします。
- 検査の依頼から結果が出るまでどれくらいかかりますか?
検査項目により異なりますが、一般的な微生物検査の場合、保存期間+3~8営業日ほどです。理化学検査を含む場合は別途お問い合わせください。
- 必要なサンプル数・量を教えてください。
微生物検査では1検体あたり100g以上が目安です。検査ポイントが複数ある場合はその分の検体をご用意ください。
- 保存中にカビなど目視で異常が出た場合は?
検査中止とし、ご連絡いたします。
- 官能評価(味・におい)は可能ですか?
官能試験(におい)のみ簡易チェックサービスを行っています。検査員5名による異臭の有無確認となります。
- 微生物が検出された場合、出荷は止めるべきですか?
菌の種類や数により異なるため、結果に基づいた専門的判断が必要です。ぜひご相談ください。
- 病原菌が検出された場合はどうすればよいですか?
賞味期限の見直しが必要です。販売済商品は出荷停止・回収、保健所への報告などの対応が求められます。
- 微生物検査と理化学検査の違いは何ですか?
微生物検査は菌の種類や数を調べます。理化学検査はpHや水分活性など、食品の化学的特性を評価します。
- 発酵食品の“良い菌”も検出されますか?
はい。乳酸菌や酵母も検出されますが、「良い菌」かどうかの判断はできません。
- 低温殺菌品でも菌が増えることはありますか?
あります。耐熱性の菌が生き残ることがあり、保存環境によっては増殖する可能性があります。
- 検査数値に基準値はありますか?
食品衛生法や業界ガイドラインにより、食品の種類ごとに異なる基準値が設けられています。
- すでに販売中の商品でも保存検査は可能ですか?
はい。後追いでの検査にも対応しています。
- 加速度試験(虐待試験)は可能ですか?
弊社では、賞味期限設定を目的とした加速度試験には対応しておりません。その理由は、加速度試験では科学的な根拠として十分な信頼性が確保できず、正確な期限設定につながらないためです。 また、2025年改正の「食品期限表示設定ガイドライン」でも、科学的な根拠に基づく実地検証の重要性が強調されており、現実的な保存条件下での評価が推奨されています。この観点からも、当社では加速度試験による期限設定は推奨しておらず、対応しておりません。
[ 加速度試験の限界とリスク ]
- 実際の保存環境とは異なる劣化メカニズムが発生する可能性がある
- 微生物や成分の変化が温度上昇に単純に比例せず、予測の正確性が低くなる
- 結果として、品質保証や監査対応におけるエビデンスとして不十分なものとなる可能性がある
弊社では、実際の流通・保管環境に即した実地試験により、科学的根拠に基づいた期限設定を支援しております。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
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「依頼書」には、ご依頼者名、ご連絡先(住所・電話番号等)、検体名(供試品名)、検査項目等をご記入の上、『検体』と一緒にお送りください。
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- 店舗・厨房の衛生調査、工場調査
- 従業員の衛生管理(腸内細菌検査、ノロウイルス検査)
