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— 第44回 Cologne Workshop on Dope Analysis ポスター部門最高賞受賞 —
革新的輸血ドーピング検査で「検出力向上」を目指す
掲載日:2026.05.26
当社アンチドーピングラボラトリーは、2026年4月26~30日にドイツ・ケルン体育大学(WADA認定ケルンラボラトリー)で開かれた「第44回 Cologne Workshop on Dope Analysis」にて、ポスター部門最高賞「Best Scientific Contribution Poster Session」を受賞しました。29カ国194名の研究者が集い、94件のポスター発表のうち本研究が選ばれました。
受賞研究タイトル
HBT doping detection using expanded analytical targets: further development of a complementary strategy
(A. Momobayashi, K. Akiyama, M. Okano)
■ 従来法の仕組みと限界
- 従来の輸血ドーピング検査は、赤血球表面の「抗原(IDカード)」をフローサイトメトリーで調べ、ドナー由来の赤血球が混ざっているかを確認していました。
- しかし、ドナーと選手(レシピエント)の抗原型が一致すると、区別が難しくなることがありました。
■ 新手法のポイント ― 「血小板MHC」をもう一つの“ID”として活用
本研究では、血小板が持つMHC(主要組織適合遺伝子複合体)に着目。血小板MHCは赤血球抗原と異なる特徴を示すため、ドナーとレシピエントの血液の区別を飛躍的に向上させます。さらに以下の技術を組み合わせることで、常に高い検出力を示します。
- 血小板MHCプロファイリング
- 個体ごとに異なるMHCを細かく解析し、混入血液を特定
- 磁気ビーズ濃縮技術
- 希薄なドナー血小板も効率的に集めて検査感度を大幅向上
- ミトコンドリアDNA多型解析
- 遺伝的多型情報を活用し、赤血球抗原解析とは異なる観点からドナー由来ミトコンドリアDNAを確認
これらを組み合わせることで、従来法で識別が難しかったケースでも高い精度でドーピング由来の輸血を検知可能としました。国際的専門家から「強固な補完の枠組み」として高く評価され、今回の受賞に至りました。
当社アンチドーピングラボラトリーは、今後も国内外の関係機関と連携し、スポーツの公平性とクリーン競技を支える最先端の研究・技術開発に邁進してまいります。
