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ドーピング検査におけるダルベポエチンアルファ(dhEPO)の検出法を開発 
- 第二世代遺伝子組み換えEPO製剤の質量分析による高感度・迅速分析法 -

掲載日:2013.04.15

三菱化学メディエンス株式会社アンチドーピングラボラトリーの研究グループ岡野雅人らは、ドーピング検査における検体分析法のひとつとして液体クロマトグラフィータンデム質量分析法(LC-MS/MS法)によるヒト尿中dhEPOの高感度分離分析法を開発しました。本法は、ヒトに生来存在する内因性EPOと第二世代遺伝子組み換えEPO製剤であるダルベポエチンアルファ(以下、dhEPO)のアミノ酸配列の違いに着目し、dhEPOに特異的なペプチド(V11:TLQLHVDKAVSGLRSLTTLLRALGAQKE)を質量情報に基づいて極めて高精度に検出するものです。今般開発した本法は、dhEPOを用いたドーピング検出の標準法たる等電点電気泳動法に比べ、感度、精度、検査日数の短縮、必要検体量の少量化の点で優れた面があるほか、等電点電気泳動法の確認分析の検査法としても有用と言えます。

なお、本法は、第37回日本医用マススペクトル学会年会(2012年10月25日)及びドーピング分析に関する国際学術会議31st Cologne Workshop on Dope analysis(2013年2月28日)にて報告しました。また、この研究成果は、ドイツ科学誌「Analytical and Bioanalytical Chemistry」に原著論文としてオンライン版に公開されました(2013年2月27日)。

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