はじめに

「Allergy Data Files」監修にあたって昭和大学 木村聡先生のコメントです。

木村 聡(昭和大学横浜市北部病院 内科系診療センター 臨床病理診断科教授)

花粉症をはじめ、食物アレルギー、じんましん、気管支喘息など、近年アレルギー関連の疾患が増加し、社会問題化しています。これらの原因物質、たとえばアレルギー性鼻炎を引き起こす物質には、スギ、ヒノキ等の樹木花粉や、ハウスダストなどが知られており、血液検査を行えばかなりの精度で診断できます。しかしアレルギーの元となる物質(アレルゲン)には200種類以上の物質が検査可能となっており、しかも季節や地域、患者さんの年齢等で大きな違いがみられます。より効率的で正確な診断には、これらの項目を上手に使い分けなくてはならず、基礎となる統計が求められていました。 一方、LSIメディエンスの検査室では、このような血液検査を全国から年間のべ100万件以上受託しており、国内全体のおよそ1割に達すると推定されています。これらのデータを随時分析、公表することで、お医者さんには日常診療に、患者さんには生活の指標に、それぞれお役立ていただこうというのが、このページのねらいです。

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