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インタクトプロインスリン/インスリン比(Intact Proinsulin/Insulin Ratio)

プロインスリンは、インスリンの前駆物質であり、86個のアミノ酸からなるポリペプチドである。通常、膵β細胞内のトランスゴルジネットワークから出たプロインスリンは、そのほとんどが同じくβ細胞内にあるインスリン顆粒に貯蔵され、顆粒内でインスリンとC-ペプチドに分解された後、血中に放出される。しかし、一部はプロインスリン(インタクトプロインスリン)のまま、もしくはインスリンへの分解過程で生じる中間生成物(スプリットプロインスリン)の形で血中に放出される。インタクトプロインスリンはインスリンの10%程度しか血中に存在しておらず、またその生物活性はインスリンの10%程度に過ぎない。しかし、インタクトプロインスリンに特異的な測定系を用いた検討では、空腹時におけるインタクトプロインスリンとインスリンのモル比(P/I比)は、耐糖能の悪化に伴って有意に上昇し、インスリン初期分泌能の指標であるInsulinogenic Index(I.I.)と有意な逆相関を示した。このことから、空腹時P/I比は膵β細胞の機能障害を反映する指標として注目されている。

現在、膵β細胞機能を評価するためには、ブドウ糖やグルカゴン負荷試験により血中インスリンやC-ペプチドを測定する方法が多く利用されている。血中P/I比の測定は、空腹時だけで膵β細胞機能の評価が可能であることから、負荷試験を補う検査として有用であると思われる。



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