よくある質問

周囲の実施状況

  • どのような企業・団体が薬物検査を実施しているのですか?
    石油、エネルギーなどを扱う業界(船舶、運送、プラント)では世界的な業界ルールによって定期的な薬物検査が義務付けられていることから、乱用薬物検査を実施しています。また、近年では薬物関連の不祥事対応や自主的なリスク回避のために、バス、タクシー、鉄道、トラック等の交通・運輸関連企業などでも実施されています。その他にも、不祥事が社会に与える影響が大きな団体でも実施されています。

法令関連・実施前の準備

  • 乱用薬物(規制薬物)の法規にはどのようなものがありますか?

    次の薬物五法によって規制されています。

    • 麻薬及び向精神薬取締法
    • 大麻取締法
    • あへん法
    • 覚せい剤取締法
    • 麻薬特例法(国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律)

    わが国では薬物取締法令である薬物四法(麻薬及び向精神薬取締法・大麻取締法・あへん法・覚せい剤取締法)によって対処してきましたが、これに国際的な薬物乱用防止に対する麻薬新条約を満たすために施行(平成四年)された麻薬特例法を加えた5つの法律を「薬物五法」といいます。

  • 「職域での薬物検査の実施」について法律やガイドラインはありますか?
    わが国において只今現在、「職場での薬物検査実施」についての法律やガイドラインはありません。関連するものとしては「雇用管理分野における個人情報保護に関するガイドライン」があり、従業員から「検査結果」という個人情報を得て、その情報を会社が利用することから、「個人情報保護法」がその一つに当ると考えられます。
  • 医師が診断して陽性が判明した場合、医師は通報する義務があると聞きましたが、そうなのですか?
    「麻薬及び向精神薬取締法(第58条2項)」では「医師が麻薬中毒者と診断した場合は都道府県知事へ届け出る義務」が規定されています。ここで、警察への通報義務ではないことに着目してください。本法の対象物の中には医療目的で処方される物もあること、届け出対象者は「中毒者」であること、届け出先とは具体的には各都道府県の「薬務担当課」であることから、つまりこの法の目的は麻薬中毒者(依存症者)の医療的保護にあります。なお、覚せい剤には届出規定はありません。
  • 検査実施にあたり被検者の同意は必要なのですか?
    必要であると考えられます。個人情報保護法(第17条1項および第18条2項)に従い、事業者はあらかじめ被検者本人に対して検査の実施目的を説明し、検査を受ける承諾を得てから検査を実施するようにして下さい。
  • 薬物検査実施の「同意書」を作成するうえでのポイントを教えてください。

    被検者が被り得る不利益について了承の上、同意していただく必要があります。主には次の4点が考えられます。

    • 検査を受けることへの同意。
    • 検査結果は会社に開示、管理されることへの同意。
    • 検査結果によっては、会社から捜査機関、更生機関、医療機関への報告・相談をすることへの同意。
    • 検査結果によっては、会社のリスク軽減のため懲戒処分・配置転換・休職の可能性があることへの同意。

    ※検査実施を検討する企業様には相談を承ります。同意書・人事規程のサンプルなども用意しております。

LSIメディエンスの検査

  • 海外で通用する「乱用薬物を使用していない者である証」としての検査報告書が欲しいのですが、検査依頼の仕方に特別なことが必要なのですか?
    海外で通用する検査報告書として、「ILAC-MRA」ロゴマークが印刷された英文併記の報告書があります。このロゴマーク付報告書を発行するには、検査の受委託契約をはじめ、検査容器などの資材の発送・管理、検体(検査試料)の受け渡し・管理など当社が定める特別な運用に従っていただく必要があります。一般的な検査をお求めのお客様には、この運用に自由度を持たせた検査をお勧めしています。
  • 「乱用薬物スクリーニング」という項目名になっていますが、スクリーニング検査しかしないのですか?
    いいえ。スクリーニング検査で陰性でなければ確認検査を実施します。検査項目名「乱用薬物スクリーニング」が標準的にお勧めしている検査項目であり、ご案内している「検体妥当性試験・スクリーニング検査・確認検査」を行うものです。乱用薬物は多種存在するうち、代表的な薬物12成分をスクリーニングするとの意味からの項目名となっています。
  • 偽陽性はありますか?
    尿中に検査対象成分がないにもかかわらず陽性と報告される、いわゆる「偽陽性」はありません。
  • 市販薬や処方薬で陽性となることはあるのですか?
    有り得ます。検査対象成分と同じものが含まれる医薬品を服用している場合は陽性になります。そのため、検査依頼書には服用歴を記入していただいております。

検査結果の取扱い

  • 陽性の検査報告書を受け取った場合、どの様に対応するのが良いのでしょうか?

    「陽性」について、「検査報告書の陽性」と、「面談・診察等の結果、違法薬物の使用を確認した陽性」とを区別して考えるとよいでしょう。

    対応の流れ
    1. 「検査結果:陽性」
    2. 尿中に対象成分が存在する
    3. 面談必須(医学的説明の機会)
    4. 「面談の結果:陽性」
    5. 不正な使用、乱用と判断する
    6. 外部機関に相談

    検査結果が陽性でも違法ではないこともありますので、面談や医師受診等の医学的説明の機会を設けてください。その結果、違法薬物の使用を確認したとき(または、違法性を否定できなかったとき)には、外部機関へ相談するという手順をお勧めいたします。その相談先としては、警察以外に医療機関があります。

    本人自ら乱用薬物の治療を求める場合、医師はこれを患者として治療に専念させるべきと判断することがあります。

  • 検査で陽性結果が出た場合、警察に通報しなければなりませんか?
    民間企業で実施する薬物検査で陽性結果の者が出ても通報する義務はありません。(関連法規:刑事訴訟法第239条1項)
  • 検査で陽性結果が出て、警察に通報しなかった場合、犯罪の隠避にはならないでしょうか?
    虚偽の報告をしない限りは犯罪の隠避には当たらないと考えられます。
  • 「検査結果の陽性者」は全て通報した方が良いのではないでしょうか?
    社内の医事責任者(産業医等)が面談を行い「医学的説明」を聞き、その上で違法な使用や乱用と判断できる場合は、医療機関や警察に相談するという手順をお勧めいたします。
  • 検査で陽性者が出た場合、LSIメディエンスから警察に通報、または公表することがあるのですか?
    当社は検査結果を委託者以外に知らせることはありません。ただし、令状を以って捜査機関からの要請があった場合は、委託者に確認のうえで検査結果、検体(検査試料)などを提出します。

その他

  • 「簡易検査キット」があるようですが、これで検査はできないのでしょうか?

    可能ですが簡易キットを含む簡易的な検査方法には「偽陽性」があるので、結果の判断には注意が必要です。

    簡易的な検査では、「市販薬」に含まれる成分でも陽性になることがあります。また、検査結果は目視判断に基づくことから客観性の担保や、検体の管理にも十分に気を使う必要があります。

    具体的な注意事項としては、

    • 簡易的な検査で陽性結果が出た場合、違法薬物使用が否定されるまで、「任務は待機させる」などのルールを定めて同意を得ておくこと
    • 人材採用試験で薬物チェックを行う場合、応募者には「風邪薬などを服用しない、服用した際の対応手順」を通知しておくこと
    • 検体改ざんの防止策(当社の検体妥当性試験にあたる対策)や、検体や検査結果の取り違え防止への注意を払うこと

    などが挙げられます。

    ここで真偽を確認するために当社薬物検査(偽陽性がない精密な検査)を実施する場合には、即採尿してください。後日の採尿では、違法薬物使用があっても検出感度未満で陰性となりえます。乱用が犯罪となる薬物成分もあるため、結果の真偽には極めて慎重にあるべきです。

  • 市販薬でも「乱用」が社会問題になっていると聞きましたが、そうなのですか?

    はい、その通りです。一部の市販薬や処方薬には規制薬物の成分が含まれています。含有量が少ない場合は規制対象外となり店頭販売されるものがあります。この類の市販薬を多量摂取すると規制薬物様の作用があるとされていますが、大変に危険な行為です。

    薬物乱用とは、「医薬品を定められた目的・方法以外に使用すること、または医療目的のない薬物を使用すること」と定義されますから、治療目的以外に、しかも過量に服薬することは「薬物乱用」です。更なる薬物乱用へとエスカレートする危険性があり、違法薬物乱用への入り口でもあり、モラルに反することは間違いありません。

    なお、目的は正しくても用法用量を守らない使用も「薬物乱用」にあたります。例えば頭痛を早く鎮めたいからといって、頭痛薬を多く服用したりすることも乱用にあたりますので注意しましょう。

  • 「疑陽性」の意味が良く分かりません。薬物問題について弁護士や医師に相談をしている会話の中で、説明されている意味がスッキリと理解できないのです。
    「疑陽性」と「偽陽性」という、どちらも「ぎようせい」と発音する言葉があって、意味が違うのです。「疑」は疑い、「偽」は偽り。すなわち、疑陽性は「陽性の疑いがある」、偽陽性は「偽り、間違いでの陽性」という意味です。 詳しくはこちら

より詳しく知りたい方に、
資料をお送りいたします。

職域における
乱用薬物検査「解説資料セット」を差し上げます。

リーフレット/Q&A集/容器/封印シール/依頼書/報告書/価格表…他
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